オセアニアの歴史

コスタリカは戦争をしたことがある?軍隊を廃止した平和国家の実態

「コスタリカは戦争をしたことがありますか?」という疑問に対する答えは、基本的に「いいえ」です。中央アメリカに位置するコスタリカは、軍隊を持たない平和国家として世界中で知られており、近代に入ってから他国との戦争に巻き込まれたことはありません。

憲法が常備軍の創設を禁止

コスタリカでは、憲法によって常備軍(正規軍)の創設と維持が明確に禁止されています。そのため、同国には陸軍・海軍・空軍といった軍事組織が一切存在しません。これは世界でも非常に珍しい制度であり、コスタリカの平和主義を象徴するものとなっています。

1948年、軍隊を廃止した歴史的背景

コスタリカが軍隊を廃止したのは1948年のことです。内戦後の混乱を収めたホセ・フィゲーレス・フェレールは、「軍隊よりも学校が必要だ」という理念のもとで軍を解散させました。そして1949年に制定された新憲法には、常備軍の禁止が明記されたのです。

それ以来、コスタリカは武力紛争に一切関与せず、軍事費として使われていた資源を教育や医療などの社会福祉に振り向けてきました。この平和への貢献が高く評価され、1987年にはオスカル・アリアス大統領が中米和平の実現によりノーベル平和賞を受賞しています。

軍隊がない分、安全保障はどうなっている?

軍隊を持たないコスタリカですが、国内の治安維持は警察組織が担当しています。また、万が一の外部からの脅威に対しては、国連や米州機構(OAS)といった国際的な枠組みに依拠して安全を確保する方針です。

このようにコスタリカは、「軍隊を持たない」というユニークな選択を通じて、平和主義の先進国として世界的な尊敬を集め続けているのです。