1934年憲法は、ブラジル史上3番目の憲法であり、共和政体としては2番目の憲法です。
この大憲章は、女性参政権や人民訴訟(アクソー・ポプラール)といった当時としては画期的な制度を導入したことで知られています。

1934年7月18日付「ジョルナウ・ド・レシーフェ」紙が、新憲法と新政権の発足を祝福する様子
歴史的背景
1930年代のブラジルは、重大な政治的変革の時期を迎えていました。
ジェトゥリオ・ヴァルガスとその同盟者たちは、ワシントン・ルイス大統領を打倒することに成功し、軍事評議会が暫定政府を樹立しました。
この時期、1891年憲法は効力を失い、代わりに暫定政府令第19.380号(1930年)が制定されました。この政令により、以下が定められました。
- 州知事主導の政治(ガフェニズモ)の終焉
- 地方有力者「コロネル」たちの武装解除
- 連邦議会、州議会、市議会の解散
- 暫定政府による立法権・行政権の行使
- 共和国大統領による法令統治
これらの措置は本来、過渡的な性格を持つはずのものでした。しかし、ヴァルガスはこの状況を変える動きを見せようとしませんでした。
そこでサンパウロ州は、現政権を打倒し国に新しい憲法をもたらすことを目的として、1932年の護憲革命(コンスティトゥイショナリスタ革命)を起こしました。
パウリスタ(サンパウロ側の勢力)は敗北しましたが、権力に留まり続けたいヴァルガスには、もはや制憲議会の召集を先延ばしにする余地がありませんでした。こうして彼は立法選挙を実施し、新憲法策定に向けた審議が開始されたのです。
1934年憲法の主な特徴
- 統治形態として連邦共和国制を採用
- 国名を「ブラジル合衆国」と規定
- 女性参政権の導入
- 選挙権を普通選挙・秘密投票・直接選挙・多数決によるものと規定
- 無償かつ義務制の初等教育を確立
- 代議院は直接選挙で選出される一方、職業団体から選ばれる代表者も議席を保有
- 行政権は共和国大統領が4年の任期で行使し、再選は認められない
- 選挙裁判所および労働裁判所の設立
- 「マンダード・デ・セグランサ」(安全保障令状)の制度化
- 人民訴訟制度の創設

タイピスト・速記者組合および連邦直轄区労働連盟の代表として議員に選出されたアルメリンダ・ファリアス・ガマ
豆知識
1934年憲法は、ブラジル史上最も短命な憲法でした。その存続期間はわずか3年でした。
なお、1934年憲法の全文はPDF形式で確認・ダウンロードすることが可能です。