急進的再建期に南部の州政府が達成できなかった成果
アメリカ史における急進的再建(レディカル・リコンストラクション)の時代、南部の州政府が完全には成し遂げられなかった成果のひとつが、公立学校制度の確立でした。
南北戦争以前の南部の教育事情
南北戦争以前の南部諸州には、本格的な公立学校制度がほとんど存在しませんでした。教育は主として私立学校によって提供されており、その多くは富裕層だけが利用できるものでした。そのため、貧しい家庭の子どもたちは、まともな教育を受ける機会をほとんど得られないのが実情でした。
再建期に求められた公立学校制度の整備
急進的再建期に入ると、南部の各州政府は、すべての子どもが教育を受けられるようにするため、公立学校制度を整備することが求められました。新たな州憲法のもとで無料の公教育が掲げられ、多くの州で初めて公立学校の設立が進められました。
しかし、この分野である程度の前進は見られたものの、十分な財源を備えた効果的な公立学校制度の確立は、長く困難なプロセスとなりました。戦後の深刻な財政難や政治的な対立などもあり、質の高い教育をすべての子どもに行き渡らせるという目標は、容易には達成されなかったのです。