第二次世界大戦中、通常の軍隊とは異なる形で戦争に身を投じた人々がいました。それがアメリカ合衆国商船隊(United States Merchant Marine)の船員たちです。彼らはブートキャンプ(新兵訓練)を受けることなく、民間人として海の最前線に立ち続けました。
商船隊とはどのような組織だったのか?
商船隊は、軍需品や兵員を輸送するために運用された民間の船舶艦隊です。正式な軍隊ではありませんでしたが、その任務は戦争遂行において絶対に欠かせないものでした。大西洋や太平洋を渡り、前線で戦う兵士たちに必要な物資と増援を届ける「命綱」の役割を担っていたのです。
民間人でありながら、常に死と隣り合わせ
商船隊の船員はあくまで民間人でしたが、その危険度は正規軍に劣るものではありませんでした。彼らの船はドイツのUボート(潜水艦)による攻撃に常時さらされ、戦争中には約1,000隻の船舶が失われ、およそ6,500人の船員が命を落としたとされています。
実際、商船隊の犠牲率は正規軍の一部の部門よりも高かったとも言われており、彼らの貢献は長い間十分に評価されてきませんでした。
まとめ
第二次世界大戦中にブートキャンプを経験しなかった参戦者たち――それはアメリカ商船隊の船員たちです。軍服を着ない「戦士」として、彼らは静かに、しかし確実に連合国の勝利を支えました。歴史の中で忘れられがちな存在ですが、その犠牲と勇気は決して軽いものではありません。