1ドル銀券の廃止時期
アメリカ合衆国では、1963年に1ドル銀券(シルバー・サーティフィケート)の発行が打ち切られました。その後、銀と引き換え可能なこの紙幣に代わって、現在私たちが目にする連邦準備券(Federal Reserve Note)と呼ばれる1ドル紙幣が流通するようになりました。
銀券とはどのような紙幣だったのか
銀券とは、額面と同等の価値を持つ銀貨や銀地金と引き換えることができたアメリカの紙幣です。1878年のブランド=アリソン法に基づいて発行が開始され、以来100年以上にわたってアメリカの貨幣制度において重要な役割を果たしてきました。
廃止された背景
1960年代に入ると、銀の市場価格が上昇し、紙幣の裏付けとなっている銀の価値が紙幣の額面を上回るという事態が発生しました。このままでは銀券が溶かして銀を売却する目的で回収される恐れがありました。こうした事情を受け、政府は銀との兌換を停止し、1963年をもって1ドル銀券の新規発行を終了したのです。
現在の1ドル紙幣
今日流通している1ドル紙幣は、すべて連邦準備券です。表面には初代大統領ジョージ・ワシントンの肖像が描かれ、銀との交換を保証する文言は削除されています。銀券の廃止は、アメリカが金銀本位制から完全に管理通貨制度へと移行する過程を象徴する出来事といえます。