南アメリカの歴史

1804年リバティシルバーダラーの価値はいくら?「実は存在しない」幻のコインの真実

1804年リバティシルバーダラーは本当に存在するのか?

もしあなたの手元に「1804年リバティシルバーダラー(自由の女神1ドル銀貨)」があるなら、まずその真贋を疑うべきです。実は、1804年の日付が刻まれたドル銀貨は、1804年当時には一枚も鋳造されていないのです。

フィラデルフィア造幣局と銀貨の歴史

フィラデルフィア造幣局における本格的な銀貨の鋳造は、1794年に発行された「フローイング・ヘア・ダラー」から始まりました。それ以前に同造幣局で発行されたドル銀貨は存在せず、アメリカのドル銀貨の歴史自体がまだ始まったばかりだったのです。

さらに重要なのは、一般的に「リバティヘッド・ダラー」と呼ばれる、座った姿の女神(シーテッド・リバティ)を描いたデザインについてです。この意匠が初めて登場したのは1836年の試験発行である「グブレヒト・ダラー」であり、本格的な量産は1840年からのことでした。つまり、1804年の時点で「リバティヘッド・ダラー」という種類の硬貨は、そもそも誕生していなかったのです。

なぜ「1804ダラー」という名品が知られているのか?

興味深いことに、「1804年ダラー」として世界のコイン収集界で伝説的存在となっている硬貨は実在します。ただしこれらは1834年〜1835年にかけて、アジアや中東の君主への外交贈答用として特別に鋳造されたものであり、1850年代には再鋳造も行われています。

現存が確認されているのはわずか15点のみで、オークションでは700万ドル(約10億円)を超える落札価格がついた例もあります。「キング・オブ・アメリカン・コインズ」と称される所以です。

偽物にご注意を

以上の理由から、市場やオークションサイトに出回っている大半の「1804年リバティダラー」は、偽造品やレプリカである可能性が極めて高いと言えます。万が一、本物の可能性があると感じたら、必ずPCGSやNGCといった信頼性の高い第三者鑑定機関にグレーディングを依頼しましょう。鑑定書なしに高額な取引を行うのは大きなリスクを伴います。