奴隷制を擁護しなかった南部白人の主なグループ
アメリカ南北戦争以前の南部では、奴隷制が経済と社会の中核をなしていましたが、すべての南部白人が奴隷制を支持していたわけではありません。以下のようなグループは、それぞれ異なる理由から奴隷制を擁護しない、あるいは反対する立場をとっていました。
1. 自作農(ヨーマン・ファーマー)
自作農は小規模な農民で、土地や奴隷をほとんど、あるいはまったく所有していませんでした。彼らは南部社会と政治を支配する裕福なプランテーション所有者に対して反感を抱くことが多く、奴隷制を積極的に擁護することはありませんでした。
2. 貧しい白人(プア・ホワイト)
このグループには、土地を持たない労働者や小作人が含まれていました。彼らは裕福なプランテーション所有者に借金を抱えていることが多く、奴隷制度への利害関心はほとんどありませんでした。むしろ、奴隷制こそが自分たちの社会的地位を低く抑え続ける仕組みであると見なすこともあったのです。
3. 宗教的異論者
クエーカー教徒、メソジスト、バプティストなど、一部の宗教団体は宗教的な信念に基づいて奴隷制に反対しました。彼らは「すべての人は平等に創られている」という理念を信じ、奴隷制を罪深い制度とみなしていたのです。
4. 連邦支持者(ユニオニスト)
連邦支持者とは、南北戦争中も合衆国(北軍)への忠誠を保ち続けた南部白人のことです。彼らは連邦の維持こそがアメリカ合衆国を守る最良の道だと考え、奴隷制を国家を分裂させ、最終的に国の崩壊につながりかねない危険な制度として捉えていました。
まとめ
このように、南部白人の間でも奴隷制への態度は決して一様ではありませんでした。経済的な立場、宗教的な信念、政治的な忠誠心といった要因によって、多くの南部白人が奴隷制から距離を置いていたのです。