「アメリカのお金に載っている女性は誰?」という疑問を持つ人は少なくありません。結論から言うと、現在流通しているアメリカの紙幣には、女性の肖像は一切使われていません。最も身近な1ドル紙幣に描かれているのは、初代大統領ジョージ・ワシントンです。
マーサ・ワシントン――紙幣に肖像が載った唯一の女性
ただし、歴史上まったく女性が登場しなかったわけではありません。初代大統領ジョージ・ワシントンの夫人であるマーサ・ワシントン(Martha Washington)は、1886年と1891年に発行された「1ドル銀券(Silver Certificate)」に肖像として採用されています。彼女は、アメリカの紙幣に肖像画として登場した最初で唯一の実在の女性として知られています。
さらに1896年発行の「教育シリーズ(Educational Series)」と呼ばれる1ドル銀券では、夫ジョージとともに場面の一部として描かれました。このシリーズは精緻な彫刻美術として高く評価され、現在ではコレクターの間で貴重な存在となっています。
硬貨に登場した女性たち
紙幣とは異なり、硬貨にはこれまで複数の女性が登場しています。
- スーザン・B・アンソニー:女性参政権運動の先駆者。1979年〜1981年および1999年発行の1ドル硬貨に採用されました。
- サカガウィア:ルイス・クラーク探検隊を案内したショショーニ族の女性。2000年以降の1ドル硬貨に描かれています。
今後の展望
かつて、20ドル紙幣の肖像を奴隷解放運動家ハリエット・タブマンに変更する計画も発表されましたが、現在のところ実現には至っていません。もし実現すれば、マーサ・ワシントン以来約130年ぶりに、現行紙幣へ女性の肖像が戻ることになります。
まとめ
現在のアメリカ紙幣に女性は描かれていませんが、歴史的にはマーサ・ワシントンが1ドル銀券に登場しており、紙幣に肖像が載った唯一の女性です。硬貨においてはスーザン・B・アンソニーやサカガウィアなど、歴史に大きな足跡を残した女性たちが今なお称えられています。