米国の金貨を鋳造してきた主な造幣局
アメリカ合衆国では、建国以来、複数の造幣局で金貨が鋳造されてきました。特にゴールドラッシュの時代には各地に造幣局が設立され、それぞれ独自の歴史を持つ貴重な金貨を生み出しています。ここでは、米国の金貨を製造してきた主要な7つの造幣局について、詳しくご紹介します。
1. フィラデルフィア造幣局(ペンシルベニア州)
1793年から金貨の鋳造を行っている、米国で最も古く、最も権威ある造幣局の一つです。「イーグル」や「ダブルイーグル」をはじめとする数々の重要な金貨がここで製造され、米国通貨の歴史における中心的な役割を果たしてきました。
2. デンバー造幣局(コロラド州)
1863年に設立され、19世紀後半から金貨の鋳造を開始しました。イーグルやダブルイーグルなどの各種金貨のほか、記念硬貨や地金型コイン(ブリオンコイン)の製造も行っています。
3. サンフランシスコ造幣局(カリフォルニア州)
1854年に業務を開始し、ゴールドラッシュ時代から金貨を生産してきた由緒ある造幣局です。中でも有名な「セント=ゴーデンズ・ダブルイーグル」は、その美しいデザインから収集家の間で非常に高い評価を受けています。
4. ウェストポイント造幣局(ニューヨーク州)
ウェストポイント陸軍士官学校の所在地であるニューヨーク州ウェストポイントに位置し、1937年に設立されました。主に地金の保管庫として機能してきましたが、限定版の金貨や記念硬貨の製造実績もあります。
5. シャーロット造幣局(ノースカロライナ州)
1838年から1861年まで操業していた造幣局で、ゴールドラッシュ時代の金貨生産を担った拠点の一つでした。当時の南部における金貨供給に大きく貢献しました。
6. カーソンシティ造幣局(ネバダ州)
1870年から1893年まで稼働し、特に運営後期に多くの金貨を生産しました。有名なカーソンシティ版モーガンダラーや金貨1ドル硬貨などを鋳造したことでも知られ、その希少性から現在でも高い人気を誇ります。
7. ニューオーリンズ造幣局(ルイジアナ州)
1838年から1861年まで操業し、19世紀の金貨生産で知られる造幣局です。金イーグルやダブルイーグルといった価値の高い金貨を数多く鋳造しました。
まとめ:ミントマークで鋳造地を見分けよう
米国の金貨は、東海岸から西海岸まで広範囲に点在する造幣局で鋳造されてきました。これらの施設は、ゴールドラッシュや西部開拓時代というアメリカの歴史を今に伝える存在であり、コイン収集の世界において特別な魅力を持っています。
なお、硬貨には「ミントマーク(造幣局記号)」が刻まれており、例えばデンバーは「D」、サンフランシスコは「S」、カーソンシティは「CC」のように表記されます。手元の金貨のミントマークを確認すれば、それがどの造幣局で鋳造されたものなのかを見分けることができます。