初期アメリカ植民地における司法の最高権威者
初期アメリカにおいて、各植民地の司法制度における最高権威者は植民地総督でした。総督は単なる行政の長にとどまらず、植民地の法と正義を司る頂点に立つ存在だったのです。
イギリス本国による任命
植民地総督は、イギリス本国の当局によって任命されました。王領植民地では国王が直接任命し、私領植民地では領主が任命するなど、その出自は植民地の形態によって異なりましたが、いずれの場合も本国の意向を体現する立場にありました。
行政長官と最高裁判官を兼ねた役割
総督は通常、植民地の最高行政責任者として統治の中心を担うと同時に、植民地裁判所体系における最高裁判官の職務も兼ねていました。このように、一人の人物が行政と司法の両方の頂点に位置していた点が、初期植民地政治体制の大きな特徴です。
行政・司法両面での強大な権限
植民地総督は、それぞれの植民地において行政および司法の両分野で非常に大きな権限を保有していました。法律への拒否権の行使や裁判所の運営への関与など、その権力は植民地社会のあらゆる場面に及びました。こうした総督の強大な権力は、後にアメリカ独立運動の背景の一つとなり、独立後には三権分立の思想へと発展していくことになります。