1776〜1976年のハーフダラーとは?
「1776・1976」という二重の日付が刻まれた50セント硬貨を見かけたことはありませんか?これは、アメリカ合衆国の建国200周年(バイセンテニアル)を記念して1975年〜1976年に発行されたバイセンテニアル・ケネディ・ハーフダラーです。
「この硬貨は金でできているのか」「高く売れるのか」といった質問をよく目にしますが、まず押さえておきたいのは、大多数の硬貨が額面通りの0.5ドル(50セント)程度の価値しかないという点です。
ほとんどの硬貨は額面の0.5ドル止まり
一般流通用として大量に鋳造されたのは、銅とニッケルのクラッド材による硬貨です。総発行枚数は5億枚を超え、今でも古銭店や家庭の引き出しから普通に見つかるため、希少性はほとんどありません。流通品であれば、状態が良くても額面の50セント前後で取引されるのが実情です。
価値がつくのは一部のコレクター向けバージョン
40%シルバー仕様(Sミントマーク)
サンフランシスコ造幣局が製造した「S」ミントマーク入りの一部には、銀40%を含む特別仕様が存在します。これらは未使用セット品として販売され、現在では銀地金としての価値も加わり、状態によって数ドル〜十数ドル程度で取引されています。
プルーフ貨
鏡面のような美しい仕上がりのプルーフ貨も、保存状態次第でプレミアムが付きます。ただし発行枚数が比較的多いため、驚くような高値になるケースは稀です。
注意:「1976年の金貨ハーフダラー」は存在しない
ネット上には「1976-S プルーフ金貨ハーフダラーが1,000ドル以上の価値を持つ」といった情報が流れていますが、これは誤りです。アメリカ造幣局は1933年以降、1980年代半ばまで一般向けの金貨を発行しておらず、1976年に金製のハーフダラーは作られていません。
デザインについても誤解が多い点に注意しましょう。当時のハーフダラーの表面はジョージ・ワシントンではなくジョン・F・ケネディ大統領の肖像であり、裏面に描かれているのは自由の鐘ではなくフィラデルフィアの独立記念館(Independence Hall)です。
デザインのポイント
- 表面:ジョン・F・ケネディ大統領の肖像、「LIBERTY」「IN GOD WE TRUST」の文字、そして「1776・1976」の二重日付
- 裏面:独立宣言が採択されたフィラデルフィアの独立記念館、周囲には「UNITED STATES OF AMERICA」「HALF DOLLAR」の文字
- 裏面デザイン:セス・G・ハンティントン(Seth G. Huntington)による
まとめ
1776〜1976年のハーフダラーは、建国200周年を記念する歴史ある記念硬貨ですが、一般的な流通品の価値は額面の0.5ドルです。一方で、サンフランシスコ造幣局製の40%シルバー版やプルーフ貨であれば、銀価格や収集需要によって多少のプレミアムが期待できます。手元の硬貨の年号下にあるミントマークを確認してみるとよいでしょう。