湾岸戦争でアメリカは石油利権を手に入れたのか?
結論から言えば、いいえ、アメリカ合衆国が湾岸戦争を通じて石油利権を獲得したという事実はありません。この点については、歴史的にも公式にも確認されています。
湾岸戦争の主な目的
湾岸戦争として知られる「砂漠の嵐作戦」には、明確な軍事的・政治的目的がありました。それは石油利権の獲得ではなく、以下の3つの目標の達成にありました。
1. イラクによるクウェート侵攻の撃退
1990年8月、イラクがクウェートに侵攻したことが湾岸戦争の直接の引き金となりました。多国籍軍の中核を担ったアメリカは、この占領を解除させることを最優先の目的としました。
2. クウェート政府の復帰
侵攻によって亡命を余儀なくされたクウェート政府を復帰させ、同国の主権と独立を回復させることも、国際社会の共通目標でした。
3. サウジアラビアの防衛
さらに、イラク軍が隣接するサウジアラビアへ更なる攻撃を行う可能性に対処し、同国を守ることも重要な目的の一つとされました。
石油利権は動機ではなかった
このように、湾岸戦争は石油利権への欲求を動機としたものではありませんでした。アメリカは紛争への関与の結果として、いかなる石油利権の取得も図っておらず、実際に獲得した事実もありません。戦後、クウェートの油田はクウェート政府の管理下に戻され、アメリカが直接支配権を得ることはなかったのです。