「ヨークタウンの戦いで密かに寝返った有名な愛国者の裏切り者は誰なのか」という疑問に対する答えは、実はシンプルです。そのような人物の存在を示す歴史的証拠や記録は確認されていません。
ヨークタウンの戦いとは
ヨークタウンの戦いは、1781年10月にバージニア州ヨークタウンで行われた、アメリカ独立戦争の事実上の決着戦です。ジョージ・ワシントン率いる大陸軍とフランス軍が共同でイギリス軍のコーンウォリス将軍を包囲し、降伏に追い込みました。この戦いの詳細な記録の中には、愛国者(独立派)側から敵方へ密かに離反した人物に関する記述は一切存在しません。
混同されがちな存在――ベネディクト・アーノルド
こうした質問が生まれる背景には、アメリカ独立戦争史上最も悪名高い裏切り者であるベネディクト・アーノルド(Benedict Arnold)の存在があると考えられます。
しかし、アーノルドがイギリス側へ寝返ったのは1780年のことであり、ヨークタウンの戦いより前の出来事です。彼はウェストポイントの要塞をイギリスに売り渡そうとした計画が発覚し、イギリス軍へ亡命しました。
興味深いことに、ヨークタウンでの降伏交渉の舞台には、すでにイギリス軍の准将となっていたアーノルドの姿がありました。つまり彼は、ヨークタウンで新たに寝返ったのではなく、それ以前の裏切りによって最初からイギリス側の陣営にいたのです。
まとめ
ヨークタウンの戦いにおいて、密かに敵側へ離反したアメリカの愛国者は歴史的に確認されていません。一方で、独立戦争全体を見れば、ベネディクト・アーノルドこそが最大の裏切り者であり、その名前は今日でもアメリカ社会において「裏切り」の代名詞として語り継がれています。