ヨーロッパの歴史

世界最古の図書館はどこ?「アッシュールバニパル図書館」の歴史

世界最古の図書館:アッシュールバニパル図書館

世界で最初に知られている図書館は、紀元前7世紀に新アッシリア帝国の首都ニネヴェ(現在のイラク北部モスル近郊)に設立されたアッシュールバニパル図書館です。

アッシュールバニパル王が築いた「知の宝庫」

この図書館を創設したのは、アッシリアの王アッシュールバニパルです。彼自身が学問に深い関心を持ち、各地から文書を収集させたことで、この大規模な図書館が誕生しました。

収蔵されていたのは、粘土板に刻まれた楔形文字の文書群で、その数は約3万点に及ぶとされています。内容は『ギルガメシュ叙事詩』などの文学作品をはじめ、歴史記録、占星術、医学など、当時の科学や知識に関するテキストまで実に多岐にわたりました。

滅亡とともに失われた、しかし現代へ残された遺産

紀元前612年、ニネヴェはメディアと新バビロニアの連合軍によって陥落し、図書館も破壊されました。しかしその後、遺跡の発掘調査により大量の粘土板が出土しました。

これらの貴重な資料は現在、大英博物館をはじめとする世界各地の博物館に所蔵されています。特に『ギルガメシュ叙事詩』のほぼ完全な形での発見は、世界文学史上でも大きな出来事として知られ、古代メソポタミア文明の姿を今に伝える貴重な遺産となっています。