ヨーロッパの歴史

ノルマン朝はイングランドをどのくらいの期間支配したのか?

イングランドへのノルマン人の征服(ノルマン・コンクエスト)は、エドワード懺悔王の死後、イングランド王位を主張したノルマンディー公ギヨーム2世、すなわち後の征服王ウィリアムによるイングランド侵攻から始まりました。

ノルマン・コンクエストの経緯

ウィリアムの侵攻軍は1066年9月28日、サセックス地方のペヴェンジーに上陸しました。続く同年10月14日には運命を分けたヘイスティングスの戦いが行われ、アングロサクソン側のハロルド2世が戦死します。そして1066年12月25日のクリスマス、ウィリアムはウェストミンスター寺院でイングランド王として戴冠しました。

こうしてノルマン人の征服は成功し、彼らは短期間のうちにイングランド全土の支配権を確立していきました。

ノルマン朝の支配期間は約88年

ノルマン王朝によるイングランドの統治は、1066年のウィリアム1世の即位から1154年まで続き、その期間はおよそ88年間に及びます。1154年にヘンリー2世が即位してプランタジネット朝(アンジュー朝)が開かれると、ノルマン朝はここに幕を下ろしました。

ただし、王朝としては短命であったものの、ノルマン人がもたらしたものは計り知れません。新しい統治制度と法体系、封建制度、そしてフランス語由来の言語と文化が導入され、これらは王朝の終焉後も長くイングランドに根付きました。その影響は現代の英語やイギリス社会にも色濃く残っており、今日でもその痕跡を目にすることができます。

征服されたのは「ブリテン」ではなく「イングランド」

見落とされがちな重要なポイントとして、ノルマン人に征服されたのはブリテン島全体ではなく、あくまでイングランドであるという事実が挙げられます。当時のスコットランドやウェールズは独立した勢力を保っており、ノルマン人の支配はイングランド地域に限られたものでした。