英語の「indecisive(優柔不断の、決断力のない)」という言葉は、ラテン語の接頭辞「in-」(〜ではない)と動詞「decīdere(断ち切る、切り離す)」から派生しています。
さらに遡るとなぜ「切る」なのか
興味深いことに、「decīdere」という動詞自体も、より古いラテン語の二つの要素の組み合わせでできています。ひとつは「de-」(離れて、下へ)、もうひとつは「caedere」(切る)です。つまり「decīdere」は元々「切り離す」「切り落とす」という意味を持っていたのです。
「切り離せない」ことが優柔不断を意味する理由
この語源を踏まえると、「indecisive」を文字通りに訳すと「切り離さない」「断ち切れない」という意味になります。決断とは、複数の選択肢の中から一つを「切り取って」選び、残りを手放す行為です。その一線を引くことができない状態こそが、優柔不断と呼ばれる所以なのです。
同じ語根を持つ関連語
「caedere(切る)」という語根は、他にも多くの英単語に受け継がれています。例えば「decide(決める)」「decision(決定)」のほか、「concise(簡潔な)=余計な部分を切り捨てた」、「precise(正確な)=細部まで切り分けた」、「incisive(鋭い、切れ味のある)」などが挙げられます。これらの単語を知ると、「決断する」という行為が「切る」というイメージと深く結びついていることがよく分かります。