ラテンアメリカを支配した2つの列強
1600年代(17世紀)から1700年代(18世紀)にかけて、ラテンアメリカを支配していた主なヨーロッパ諸国は、スペインとポルトガルの2カ国です。1494年のトレスデシリャス条約によって新大陸が両国の間で分割されたことを背景に、両国はそれぞれ独自の形で中南米の植民地支配を進めていきました。
1. スペイン:中南米の大部分を支配した巨大帝国
- スペインはこの時代におけるラテンアメリカ最大の支配勢力でした。メキシコ、ペルー、コロンビアをはじめとする中央・南アメリカの広大な地域に植民地を築き上げました。
- 15世紀末にコンキスタドール(征服者)たちがアメリカ大陸へ到達すると、彼らはわずかな期間で広大な領土を征服し、先住民を支配下に置いていきました。
- スペインは中央集権的な統治・行政システムを確立し、メキシコシティに置かれた「ヌエバ・エスパーニャ(新スペイン)副王」がこの地域における最高権威として君臨しました。
- スペイン帝国は、金や銀などの天然資源の搾取に加え、大規模プランテーションの経営を通じて、ラテンアメリカから莫大な富を吸い上げました。
2. ポルトガル:南米最大の国ブラジルを支配した海洋国家
- ポルトガルは、南アメリカ大陸の広大な面積を占めるブラジルを主に支配しました。ブラジルに対するポルトガルの植民地化は16世紀初頭に始まっています。
- ブラジルにおけるポルトガルの中心的な経済活動は、砂糖やタバコといった換金作物の生産と輸出でした。これらの作物は、アフリカから連行された奴隷の労働力によって運営される大規模プランテーションで栽培されました。
- ポルトガル帝国はブラジルに中央集権的な行政機構を設け、総督府をバイーア州のサルヴァドールに置きました。
まとめ:両帝国が残した長い影響
以上のように、1600年代から1700年代にかけてのラテンアメリカは、スペインとポルトガルという2つの強大な帝国によって大きく支配されていました。こうした植民地時代の統治は、言語(スペイン語圏とポルトガル語圏の分布)、宗教、社会構造など、その後数百年にわたるラテンアメリカ諸国の政治・経済・文化の発展に計り知れない影響を与え続けました。