ヨーロッパの歴史

第一次世界大戦中も、アフリカと地中海地域のすべての領土はヨーロッパ列強に支配されていたのか?

第一次世界大戦(1914年~1918年)当時、アフリカ大陸や地中海周辺の多くの領土は、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアといったヨーロッパ列強によって植民地化されるか、保護領として支配されていました。しかし、すべての地域がヨーロッパ諸国の支配下に置かれていたわけではありません。ここでは、その代表的な例外となる地域を紹介します。

エチオピア

エチオピアはアフリカ最古の独立国家の一つであり、第一次世界大戦中も独立を維持しました。1896年のアドワの戦いでイタリア軍を破り、植民地化を退けた歴史を持つこの国は、大戦期間中も主権を守り抜きました。ただし、後年の1935年には第二次エチオピア戦争が勃発し、一時的にイタリアに占領されることになります。

リベリア

リベリアは1847年に独立を宣言した西アフリカの共和国で、アメリカから帰還した解放奴隷の子孫たちによって建国されました。第一次世界大戦中も独立国としての地位を保ち続け、当時のアフリカでは数少ない完全な独立国家の一つでした。

スペイン領モロッコ

スペイン領モロッコは名目上スペインの保護領でしたが、大戦中、スペイン政府による直接統治が完全に行き渡っていたわけではありません。特にリーフ地方など内陸部では部族勢力の抵抗が根強く、実効的な支配は限定的にとどまっていました。

オスマン帝国

オスマン帝国は中東から北アフリカの一部まで広大な領土を支配する大国でしたが、ヨーロッパの帝国主義国家ではありません。同国は中央同盟国側として大戦に参戦しましたが、敗戦により戦後に領土の大部分を失うこととなりました。

このように、第一次世界大戦期のアフリカ・地中海地域においても、ヨーロッパ列強の支配を免れた独立国や、支配が完全ではなかった地域が確かに存在していたのです。