1870年から1914年にかけて、世界は産業革命の波と帝国主義の時代に大きく揺れ動いていました。この時期に国際政治を主導したのは、以下の8つの大国です。それぞれの国が持つ軍事力・経済力・外交政策の特徴を見ていきましょう。
イギリス
「太陽の沈まない国」と呼ばれたイギリスは、この時代の世界最大の海洋国家でした。
- 圧倒的な海軍力で世界の海を支配
- 五大陸に広がる広大な植民地帝国
- 金融・貿易を中心とした強固な経済基盤
フランス
ヨーロッパ大陸の伝統的強国であるフランスは、イギリスに次ぐ影響力を持っていました。
- 当時世界第2位の経済規模
- 強力な陸軍を擁する軍事大国
- アフリカやアジアに広範な植民地を保有
ロシア
広大な領土と豊富な資源を背景に、ロシアは急速な近代化への道を進んでいました。
- 世界最大の国土面積を誇る大国
- 急速に進む工業化
- 東欧や極東へ拡張志向の強い外交政策
ドイツ
1871年に統一を果たしたばかりの新興国家でありながら、瞬く間に列強の仲間入りを果たしました。
- 1871年のドイツ統一による建国
- 短期間で世界有数の工業国へと成長
- 積極的かつ攻撃的な対外政策(ヴェルヘルム主義)
オーストリア=ハンガリー
中央ヨーロッパにおける多民族国家として、独特の二重君主制を敷いていました。
- オーストリアとハンガリーによる二重君主制(アウスグライヒ)
- 中央ヨーロッパに君臨する多民族帝国
- 民族問題など内部矛盾により次第に弱体化
イタリア
1861年に統一を達成したイタリアは、他の列強に比べて近代化に出遅れていました。
- 1861年のイタリア統一(リソルジメント)
- 工業化・近代化に苦戦する後発国
- 北アフリカなどへの帝国主義的野心
アメリカ合衆国
南北戦争後のアメリカは、驚異的なスピードで経済成長を遂げていました。
- 急速な経済成長と市場の拡大
- 新興の工業大国として台頭
- 国際舞台への関与を徐々に深める
日本
明治維新以降の日本は、アジアで唯一、西洋列強に肩を並べる存在となりました。
- 明治維新による急速な近代化
- 朝鮮半島や中国大陸へ視野を向けた拡張的外交
- 日露戦争(1904~1905年)での勝利により国際的地位を確立
まとめ
この時期の国際秩序は、イギリスとフランスという既存の覇権国と、ドイツ・アメリカ・日本といった新興勢力との緊張関係によって形作られていました。各国の利害が交錯する中で築かれた同盟体系は、1914年に第一次世界大戦が勃発する大きな要因となったのです。