現在、多くのヨーロッパ諸国で共通通貨として使われているユーロ(EUR)。しかし、ユーロが導入される以前は、各国それぞれ独自の通貨を使用していました。2002年1月1日にユーロ紙幣・硬貨が流通開始され、それまで使われていた各国の通貨は姿を消していきました。
ここでは、ユーロに置き換えられた代表的な旧通貨を12種類ご紹介します。
ユーロに置き換えられた主な旧通貨一覧
1. ドイツマルク(DEM)
ドイツで使用されていた通貨。経済大国ドイツの基軸通貨として国際的にも高い信頼を誇り、2002年にユーロへ移行しました。
2. フランスフラン(FRF)
フランスのほか、モナコやアンドラでも使用されていた通貨です。長きにわたりフランス経済を支えてきました。
3. イタリアリラ(ITL)
イタリア、サンマリノ、バチカン市国で使用されていた通貨。歴史は非常に古く、その名はローマ時代の重量単位「リーブラ」に由来するとも言われています。
4. スペインペセタ(ESP)
スペインおよびアンドラで使用されていた通貨です。1868年の導入以来、約130年以上にわたってスペインの公式通貨でした。
5. オーストリアシリング(ATS)
オーストリアで使用されていた通貨。アルプスの観光国オーストリアの経済とともに歩んできました。
6. ベルギーフラン(BEF)
ベルギーで使用されていた通貨です。1832年の導入から170年間、ベルギーの公式通貨として機能していました。
7. オランダギルダー(NLG)
オランダで使用されていた通貨。「グルデン」とも呼ばれ、17世紀のオランダ黄金時代から続く由緒ある通貨でした。
8. ルクセンブルクフラン(LUF)
ルクセンブルクで使用されていた通貨です。ベルギーフランと価値が連動しており、両国の経済的な結びつきを反映していました。
9. ポルトガルエスクード(PTE)
ポルトガルで使用されていた通貨。1911年の共和制成立とともに導入されました。
10. ギリシャドラクマ(GRD)
ギリシャで使用されていた通貨。古代ギリシャの時代から使われていた世界最古級の通貨の一つで、約2,650年の歴史を持つと言われています。
11. フィンランドマルッカ(FIM)
フィンランドで使用されていた通貨です。1860年の導入以来、北欧の安定した経済を支えてきました。
12. アイルランドポンド(IEP)
アイルランドで使用されていた通貨。1928年に独立後の自国通貨として発行されました。
ユーロへの移行について
これらの旧通貨は、1999年1月1日のユーロ誕生時には電子上の決済通貨としてのみ使用され、2002年1月1日からユーロの紙幣と硬貨が実際に流通し始めました。その後、各国の旧通貨は段階的に回収され、現在ではほとんどの中央銀行で一定期間内に限り交換が可能となっています。
例えば、ドイツマルクは1ユーロ=約1.95583マルク、フランスフランは1ユーロ=約6.55957フランという固定レートで換算されました。
旅先で旧通貨を見つけた際は、発行国の中央銀行で交換できるかどうか確認してみるとよいでしょう。