第一次世界大戦(1914年~1918年)において、フランスは連合国側の中核を担う大国の一つでした。西部戦線ではドイツ帝国と激しく対峙し、軍事面だけでなく戦略面でも決定的な役割を果たしました。同時に、フランスは本国のみならず、世界各地に広がる広大な領土と植民地を支配していました。
第一次世界大戦中にフランスが支配した主な領土
1. フランス本土
フランスは本土の大部分を終始保持しました。ただし、北部の一部国境地域は開戦後にドイツ軍によって一時的に占領され、激しい攻防の舞台となりました。
2. アルザス=ロレーヌ
この地域は普仏戦争(1871年)以降、ドイツ帝国の支配下にありました。第一次世界大戦中、フランス軍はこれらの地域の奪還を目指して戦い、戦後のヴェルサイユ条約により正式にフランスへ返還されました。
3. カメルーンとトーゴ
アフリカにおけるフランスの植民地・委任統治領として、カメルーンとトーゴを支配下に置きました。大戦中にはドイツ領であったこれらの地域を占領し、戦後は国際連盟の委任統治領としてフランスが管理することになりました。
4. モロッコとアルジェリア
北アフリカにおいて、モロッコは保護領として、アルジェリアは事実上フランス本土に準じる扱いを受ける植民地として、それぞれフランスの強い支配下にありました。両地域からは多くの兵士がフランス軍に徴用され、欧州戦線でも戦いました。
5. チュニジア
チュニジアは1880年代からフランスの保護領であり、第一次世界大戦を通じて引き続きフランスの支配下に置かれました。
6. シリアとレバノン
オスマン帝国の敗北と崩壊に伴い、フランス軍は中東のシリアおよびレバノン地域を占領しました。戦後、これらの地域は「フランス委任統治領シリアおよびレバノン」として、国際連盟の承認のもとフランスが統治することになりました。
その他の主要な軍事作戦への関与
フランスは領土の支配だけでなく、各地の戦域にも深く関与しました。ダーダネルス作戦やガリポリの戦い、そして西部戦線最大級の会戦であるソンムの戦いなど、複数の重要な戦いに兵力を投入しています。
領土支配の変遷に注意
ここで挙げた領土のうち、いくつかは戦争の進行とともに支配が確立あるいは強化されたものです。また、戦争末期に結ばれた講和条約や領土調整により、これらの地域の帰属や国境線は大きく変更されました。第一次世界大戦は、単なる欧州の戦争にとどまらず、世界中の領土配置を再編する転換点となったのです。