第一次世界大戦以前、フランス語圏であるアルザス地方とロレーヌ地方は、ドイツ帝国の統治下にありました。
ドイツへの併合の経緯
この地域がドイツの手に渡ったきっかけは、1870年から1871年にかけて行われた普仏戦争です。プロイセンを中心とする北ドイツ連邦軍がフランスに勝利し、1871年5月に締結されたフランクフルト条約により、アルザス地方の大部分とロレーヌ地方の一部が新成立したドイツ帝国に割譲されました。
併合後、この地域は「アルザス=ロートリンゲン(エルザス=ロートリンゲン)」として、帝国内で他の邦とは異なる直轄領として扱われました。住民の多くはフランス語や独自の方言を話すフランス的アイデンティティを持っていたため、ドイツの支配に対する不満が根強く残りました。
第一次世界大戦とフランスへの返還
1914年に第一次世界大戦が勃発すると、この地域は独仏両国が激しく争う最前線となりました。1918年にドイツが敗戦すると、翌1919年のヴェルサイユ条約によってアルザス=ロレーヌ地方は正式にフランスへ返還され、現在も同地域はフランス領となっています。