アメリカ独立戦争(1775年〜1783年)において、アメリカ植民地軍に実質的な軍事支援を行った外国は、フランスのみでした。しかし、それ以外にもいくつかの国が独自の形でアメリカ側を支えており、それぞれの役割は見逃せません。
フランス:最大の同盟国
1778年、アメリカとフランスは「仏米同盟条約」を締結し、フランスは正式にアメリカの同盟国として参戦しました。ラファイエット侯爵やロシャンボー将軍率いる陸軍の派遣、ド・グラース提督による艦隊の提供など、フランスの軍事的貢献は決定的でした。特に1781年のヨークタウン包囲戦では、フランス海軍がイギリス艦隊の海上補給を遮断し、イギリス軍の降伏を勝ち取る大きな要因となりました。また、武器・弾薬の供給や多額の資金援助も行っています。
スペイン:限定的な後方支援
スペインは1779年にイギリスに対して宣戦布告しましたが、これはあくまでフランスとの同盟に基づくものであり、アメリカ合衆国とは正式な同盟関係を結びませんでした。そのため、アメリカへの直接的な軍事支援は限定的でした。ただし、ミシシッピ川流域での作戦やジブラルタル包囲戦などでイギリスの戦力を分散させたほか、ハバナなどを通じた物資や資金の供給など、間接的な後方支援と承認的な対応は行っています。
オランダ:財政面での重要な支援者
あまり知られていませんが、オランダ共和国も重要な役割を果たしました。オランダはアメリカに対して多額の借款を提供し、カリブ海のセントユースタティウス島を通じて武器や弾薬の密輸出を続けました。1782年にはヨーロッパの国として初めてアメリカ合衆国を正式に承認し、翌年には通商友好条約を締結しています。
個人の志願兵たち
国家としての支援以外にも、ポーランド出身のプワスキ将軍やコシューシュコ、プロイセン出身のフォン・シュトイベン男爵など、各国から志願して大陸軍の訓練や戦闘に貢献した人物が多くいました。
まとめ
独立戦争における本格的な軍事同盟国はフランスだけでしたが、スペインは後方支援とイギリス戦力の牽制、オランダは財政支援という形で、それぞれアメリカの独立を間接的に支えました。こうした国際的な支援がなければ、アメリカの独立は大きく異なる結果になっていた可能性があります。