ポルトガルを征服したのはスペイン王フェリペ2世
ポルトガルが世界大国としての地位を失う大きな転換点となったのは、1580年の出来事です。この年、ポルトガルはスペイン王フェリペ2世(フィリップ2世)によって征服されました。
当時、ポルトガルでは国王エンリケ1世が後継者を残さずに死去し、王位継承をめぐる争いが発生しました。この混乱に乗じたフェリペ2世が王位を主張し、軍事力をもってポルトガルを併合します。こうして両国は「イベリア連合」と呼ばれる同君連合の状態へと移行しました。
60年に及ぶスペインの支配
征服の結果、ポルトガルは約60年間にわたってスペインの統治下に置かれることになります。1640年にポルトガル王政復古戦争が起こり、ようやく独立を取り戻すまでの間、ポルトガルは主権の多くを喪失しました。
海外帝国への壊滅的打撃
スペイン支配の時代に、ポルトガルは自国の独立性を大きく損なっただけでなく、海外帝国にも深刻な打撃を受けました。大航海時代の先駆者として築き上げたブラジルやアジア・アフリカ各地の植民地・交易網が、スペインの敵国であるオランダやイングランドの攻撃にさらされたのです。東南アジアやアフリカ沿岸の拠点が次々と奪われ、莫大な利益をもたらしていた香辛料貿易の利権も失われていきました。
衰退への道
こうしてポルトガルは、1580年の征服を境に国際的な影響力を急速に低下させます。1640年の独立回復後も、かつてのような繁栄を二度と取り戻すことはできず、以降のポルトガルはヨーロッパの二流国としての歴史を歩むことになったのです。