ヨーロッパの歴史

ヒンデンブルク号はなぜドイツからアメリカへ飛行していたのか?その理由と悲劇的な最期

ヒンデンブルク号(LZ 129)がドイツとアメリカの間を飛行していたのは、何らかの災害が原因ではありません。同船は1936年から1937年にかけて、両国を結ぶ定期路線として運航されていた豪華な旅客飛行船だったのです。

大西洋を結んだ「空の豪華客船」

ヒンデンブルク号は、ドイツのツェッペリン社によって運航され、フランクフルトとアメリカ・ニュージャージー州レイクハーストを結ぶ定期便として活躍していました。当時、飛行機による大西洋横断飛行はまだ一般的ではなく、わずか2〜3日で大西洋を渡れるヒンデンブルク号は、最も速く快適な移動手段の一つでした。

船内には個室、ダイニングサロン、ラウンジなどが完備され、「空飛ぶ豪華客船」として富裕層の乗客たちに高い人気を誇っていました。

1937年5月6日の悲劇

しかし、1937年5月6日、ヒンデンブルク号はニュージャージー州レイクハースト海軍航空基地への係留作業中に突如出火し、炎に包まれながら墜落しました。この事故により、乗員・乗客35名と地上作業員1名が命を落としました。

飛行船時代の幕引きとなった惨事

この惨劇は当時最新鋭のカメラやラジオ中継によって世界中に伝えられ、人々に計り知れない衝撃を与えました。ヒンデンブルク号の墜落をきっかけに、定期的な商用大西洋横断飛行船旅行の時代は完全に幕を下ろすこととなったのです。