第二次世界大戦中、ドイツ国防軍(ヴェルマハト)は小火器から大型砲、戦車、航空機、軍艦に至るまで、実に多彩な兵器を開発・運用しました。技術革新へのこだわりが強かったドイツ軍の装備には、後の兵器開発に大きな影響を与えたものも数多くあります。
ここでは、当時のドイツ軍が実際に使用した代表的な兵器を、カテゴリー別にわかりやすくご紹介します。
小火器
モーゼル Kar98k(Karabiner 98k)
ボルトアクション式小銃で、ドイツ歩兵の標準装備として終戦まで使い続けられた、第二次世界大戦を象徴する銃器の一つです。精度が高く信頼性にも優れていました。
StG44(Sturmgewehr 44)
世界初の「アサルトライフル(突撃銃)」とされる自動小銃。小銃と短機関銃の中間的な特性を兼ね備え、現代の歩兵用ライフルの設計思想に多大な影響を与えました。
MP40
コンパクトなボディと高い連射性能を備えた短機関銃。空挺部隊や装甲兵、下士官などに広く配備され、その扱いやすさから前線で絶大な支持を得ました。
機関銃
MG34
「汎用機関銃」という概念を確立した画期的な兵器。歩兵支援、対空射撃、車両搭載など、多様な役割でドイツ軍に採用されました。
MG42
MG34の後継として登場し、「ヒトラーのノコギリ」という異名を持つほどの驚異的な発射速度(毎分1,200発以上)を誇りました。攻撃・防御の両面で連合軍にとって最大級の脅威となった兵器です。
火砲
8.8cm FlaK 36(88ミリ砲)
本来は高射砲として開発されましたが、対戦車戦闘でも卓越した威力を発揮。「88ミリ砲」の名で広く知られ、北アフリカ戦線などで連合軍の戦車部隊を大いに苦しめました。
10.5cm leFH 18 軽野戦榴弾砲
ドイツ歩兵師団の主力軽榴弾砲。間接射撃による火力支援の中核を担い、あらゆる戦線で活躍しました。
戦車・装甲車両
III号戦車(PzKpfw III)
機動性と火力のバランスに優れた中戦車で、ポーランド侵攻から北アフリカ戦線まで幅広く運用されました。
IV号戦車(PzKpfw IV)
ドイツ装甲師団の「主力馬」と呼ばれた中戦車。度重なる改良を加えながら大戦を通じて生産が続けられ、ドイツ装甲兵力の屋台骨を支えました。
ティーガーI/ティーガーII(VI号戦車)
強力な主砲と厚い装甲を備えた重戦車。圧倒的な火力で敵戦車に対抗するために設計され、連合軍将兵に「ティーガー恐怖症」とまで言われる畏怖を抱かせました。
III号突撃砲(StuG III)
大口径砲の火力を履帯式シャーシの機動力と組み合わせた突撃砲。対戦車戦闘でも大きな戦果を挙げ、ドイツ軍で最多生産となった装甲戦闘車両です。
航空機
メッサーシュミット Bf 109
単座戦闘機で、約34,000機が生産された、航空史上最も多く製造された戦闘機の一つ。開戦から終戦まで第一線で活躍し続けました。
ユンカース Ju 87(シュトゥーカ)
急降下爆撃機。急降下時に響く独特なサイレン音は心理戦の一環でもあり、敵部隊に強烈な恐怖を与えることで知られています。
ハインケル He 111
中距離爆撃機。バトル・オブ・ブリテンをはじめとする戦略・戦術爆撃任務に広く投入されました。
艦艇
戦艦ビスマルク
強力な火力と防御力を誇るビスマルク級の一番艦。デンマーク海峡海戦で英国巡洋戦艦フッドを撃沈するなど、ドイツ海軍(クリークスマリーネ)の戦力を印象付けました。
Uボート(潜水艦)
ドイツ潜水艦の総称。大西洋の戦いにおいて連合国の輸送船団に深刻な脅威をもたらし、通商破壊戦の中核として猛威を振るいました。