ヨーロッパの歴史

フランス語の月名の由来とは?ラテン語からたどる12ヶ月の語源

フランス語における12ヶ月の名称は、すべてラテン語に由来しています。多くは対応するラテン語名をそのまま受け継いだものですが、中にはフランスの歴史や文化の影響を受けたものも含まれています。

ここでは、各月の名前がどのように生まれたのか、その由来をひとつずつご紹介します。

冬の月の由来

1月 Janvier(ジャンヴィエ)

ラテン語の「Ianuarius」が語源で、ローマ神話の神ヤヌス(Janus)にちなんでいます。ヤヌスは、一方の顔で過去を、もう一方の顔で未来を見つめる二面の神として知られており、年の始まりにふさわしい存在とされてきました。

2月 Février(フェヴリエ)

ラテン語の「Februarius」に由来し、「浄化の月」を意味します。元々はローマ暦の最後の月であり、罪や穢れを清める浄化の儀式と深く結び付けられていました。

春夏の月の由来

3月 Mars(マルス)

ラテン語の「Martius」が語源で、ローマの軍神にして農耕神でもあるマルス(Mars)にちなんで名付けられました。

4月 Avril(アヴリル)

ラテン語の「Aprilis」に由来します。「開く」という意味の動詞「aperire」に由来するという説があり、花が開き春が訪れる季節と関連づけられています。

5月 Mai(メ)

ラテン語の「Maius」が語源で、ローマの女神マイア(Maia)にちなんでいます。マイアは神メルクリウスの母であり、豊穣と成長を司る守護神とされました。

6月 Juin(ジュアン)

ラテン語の「Junius」に由来し、最高神ユピテルの妻である女神ユノ(Juno)にちなんでいます。ユノは結婚と出産の守護神として崇拝されてきました。

夏秋の月の由来

7月 Juillet(ジュイエ)

ラテン語の「Julius」が語源です。この月は元々、旧ローマ暦で5番目の月だったことから「Quintilis」と呼ばれていましたが、後にユリウス・カエサルを讃えるために改名されました。

8月 Août(ウ)

ラテン語の「Augustus」に由来します。元々は旧ローマ暦で6番目の月だったため「Sextilis」と呼ばれていましたが、初代ローマ皇帝アウグストゥスを讃えるために改名されました。

数字に由来する秋冬の月

9月 Septembre(セプタンブル)

ラテン語の「September」が語源で、「7番目」を意味します。旧ローマ暦では7番目の月だったためです。

10月 Octobre(オクトーブル)

ラテン語の「October」に由来し、「8番目」を意味します。旧ローマ暦では8番目の月にあたりました。

11月 Novembre(ノヴァンブル)

ラテン語の「November」が語源で、「9番目」を意味します。旧ローマ暦では9番目の月でした。

12月 Décembre(デサンブル)

ラテン語の「December」に由来し、「10番目」を意味します。旧ローマ暦では10番目の月に位置していました。

まとめ:ラテン語から現代フランス語へ

興味深いのは、月の名前がラテン語に基づいているにもかかわらず、現代フランス語では綴りや発音が長い歳月をかけて変化している点です。これは、フランス語ならではの言語的特徴と文化が反映された結果と言えます。

月名の由来をたどると、ローマ神話の神々や歴史上の偉人、さらには古代の暦の仕組みまで見えてきます。フランス語学習のきっかけとしてだけでなく、ヨーロッパ文化への理解を深める入り口としても、ぜひ覚えておきたい知識です。