シャマベス族の概要
シャマベス(Chamaves)は、古代ゲルマン民族の一つです。かつては現在のオランダ東部に位置するハーマラント地方、リッペ川とアイセル川の間の地域に定住していました。その後、4世紀にはライン川以北のホラント低地帯へと進出し、勢力を広げていったとされています。
族名の由来
彼らの本来の名称は「ハマヴェス(Hamaves)」であると考えられています。ローマ人はしばしば「H」の前に「C」を付けて表記する習慣があったため、「シャマベス」という呼び名が広く定着しました。
「ハム(ham)」という語は、ゲルマン祖語の「ハイマズ(haimaz)」に由来します。この言葉は英語では「home(家・故郷)」、フランス語では「hameau(小集落)」に相当するものです。すなわち「ハム」とは小集落や開拓村を意味し、「ハマヴェス」とは「集落に暮らす人々」「開拓者たち」を指す名称であったと解釈できます。
サリアンフランク族との関係と移住
フランスの歴史学者フェルディナン・ロ(Ferdinand Lot)によれば、シャマベス族は元来、サリアンフランク族(Salian Franks)と同じ部族集団に含まれていたといわれています。5世紀に入ると、サリアンフランク族が去った後のホラント地方にあるフェルウェ(Veluwe)およびサラント(Salland)地域に定住したと伝えられています。