古代の歴史

1863年式シャープス・カービン――南北戦争の騎兵を支えた名銃

1863年式シャープス・カービン――南北戦争の騎兵を支えた名銃

シャープス軍用ライフルとは

1863年式シャープス・カービン

南北戦争期、この単発式カービン銃は北軍・南軍双方の騎兵隊から絶大な支持を受けていました。7連発のスペンサー・カービンには及ばなかったものの、野戦用ライフル型よりもはるかに広く普及したのが、この軽量化・短縮化されたシャープス・カービンです。

フォーリングブロック機構がもたらす精度

「フォーリングブロック(落下閉鎖)」機構がコンパクトだったため、十分な銃身長を確保できました。その結果、発射時の爆発音や反動が比較的穏やかになりながらも、かなり優れた命中精度を実現していたのです。

騎兵の悩みを解決した「自動雷管」システム

パーカッション式火器最大の難点は、雷管(パーカッション・キャップ)の扱いでした。馬上で、しかも手袋を着けたままポーチから雷管を取り出し、ニップル(点火口)に装着するのは至難の業です。シャープスはここに独自の技術的解決策を盛り込みました。それが「自動装填式雷管」です。射手がハンマーをコッキングするたびに、薬室脇の容器から雷管が一発ずつ押し出され、自動的に点火口の上にセットされるという画期的な仕組みでした。

南北戦争後の転身――.45-70への改造

南北戦争終結後、シャープス・カービンはごく簡単な改造で、当時新しく登場した中央打撃式金属薬莢「.45-70 ガバメント」弾を使用できるようになりました。「トラップドア(落とし扉)」機構を採用したスプリングフィールド改造銃と比べても、はるかに信頼性が高かったため、19世紀後半のインディアン戦争において絶大な人気を誇ったのです。