「永遠の都」と呼ばれるローマには、2000年以上の歴史の中で数多くの偉人が眠っています。カトリック教会の中心地であるローマには、歴代ローマ教皇をはじめ、聖人、古代ローマの皇帝、そして世界的な芸術家まで、世界史に名を刻んだ人々の墓が数多く存在します。
ローマに埋葬されている主な人物
歴代教皇(ローマ法王)
ローマはカトリック教会の本拠地であり、多くの教皇がこの地に埋葬されています。特にサン・ピエトロ大聖堂の地下にある「ヴァチカンの洞窟(Grotte Vaticane)」と呼ばれる墓所には、初代ローマ司教である聖ペトロをはじめ、聖ヨハネ・パウロ2世、聖ピウス10世、聖ヨハネ23世など、歴代教皇たちが安らかに眠っています。
聖人たち
教皇以外にも、多くの聖人がローマに眠っています。シエナの聖カタリナは、パンテオンの近くにあるサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会に、イグナチオ・デ・ロヨラは、イエズス会の総本山であるイル・ジェズ教会にそれぞれ安置されています。
ローマ皇帝
古代ローマの皇帝たちもまた、この都にゆかりの深い墓を残しています。初代皇帝アウグストゥスの巨大な霊廟「アウグストゥス廟」は今も市内に姿を留め、ハドリアヌス帝の霊廟は、現在「サンタンジェロ城」として知られるランドマークとなっています。
その他の著名人
芸術や文化の分野でも、ローマに縁のある偉人たちが眠っています。ルネサンスの巨匠ラファエッロはパンテオンに、イギリス浪漫派の詩人ジョン・キーツはテスタッチョ地区のプロテスタント墓地に埋葬されています。
ローマ司教(教皇)の特別な役割
ローマ司教、すなわち教皇は、カトリック教会において極めて特別な地位を占めています。教皇は、初代ローマ司教である聖ペトロの後継者とされており、カトリック教会全体の長として全世界の信者を導く最高の権威を持っています。
その役割は、大きく次の三つの権限にまとめることができます。
- 教導権(教えを説く権威):信仰と道徳に関する問題について、信者を正しく導く教えを説く権限です。
- 統治権(教会を治める権威):教会の秩序と運営を管理し、統括する権限です。
- 聖化権(信者を聖なるものへ導く権威):秘跡などを通じて、信者の魂を聖なるものへと導く権限です。
このように、ローマ司教である教皇は、ひとりの司教にとどまらず、世界中の十数億人のカトリック信者の精神的支柱として、教会の頂点に立つ存在なのです。