古代の歴史

ローマのコロッセオが「フラウィウス円形闘技場」と呼ばれる理由とは?

コロッセオの正式名称「アンフィテアトルム・フラウィウム」の由来

古代ローマの象徴的な建造物であるコロッセオは、ラテン語で「アンフィテアトルム・フラウィウム(Amphitheatrum Flavium)」、すなわち「フラウィウス円形闘技場」という名称で知られています。この名前には、建造当時の歴史的背景が深く関わっています。

フラウィウス朝の時代に建設された

この名称が使われた最大の理由は、コロッセオがフラウィウス朝の皇帝たちによって建設されたことにあります。建設は西暦72年、皇帝ウェスパシアヌスによって着手され、その息子であるティトゥス帝の時代にあたる西暦80年に完成しました。ウェスパシアヌスとティトゥスはいずれもフラウィウス家の出身であり、父から子へと受け継がれた大事業でした。

王朝への敬意と記念の意味

「アンフィテアトルム・フラウィウム」という名称は、単なる建物の名前ではなく、フラウィウス朝への敬意を表すとともに、この偉大な建造物を築き上げた功績を後世に伝える記念碑的な意味を持っていました。

民衆に捧げられた贈り物

興味深い点として、コロッセオは元々暴君ネロの私邸(ドムス・アウレア)の敷地の一部だった場所に建てられました。ウェスパシアヌスは、かつて皇帝個人のものだった土地を返還し、ローマ市民みんなが楽しめる闘技場として再生させたのです。この政策もまた、フラウィウス朝が民衆からの支持を得るために行った重要な取り組みの一つでした。

まとめ

コロッセオが「アンフィテアトルム・フラウィウム」と呼ばれるのは、それがフラウィウス朝の皇帝たち——ウェスパシアヌスとティトゥス——による統治下で建設されたためです。王朝の名を冠することで、彼らの功績を称え、永く記憶にとどめる意図が込められていたのです。