古代の歴史

女性はいつ財産を相続する権利を得たのか?各国の歴史を解説

西洋諸国の多くでは、女性が財産を相続する権利を獲得したのは19世紀後半から20世紀初頭にかけてのことでした。ここでは、主要な国々における法的変遷を紹介します。

イギリス

1882年に制定された「既婚女性財産法(Married Women's Property Act)」により、既婚女性は夫とは独立して財産を所有し、相続する権利を認められました。この法律は、それまで夫婦を法的に一体とみなしていた慣行を覆す、画期的な転換点となりました。

アメリカ合衆国

1848年、ニューヨーク州で「既婚女性財産法」が成立し、同州の既婚女性に夫から独立した財産の所有・相続権が認められました。その後数十年の間に、他の州でも同様の法律が次々と制定されていきました。

カナダ

1859年の「既婚女性財産法」により、カナダの既婚女性にも、夫とは独立して財産を所有・相続する権利が与えられました。

オーストラリア

1884年の「既婚女性財産法」によって、オーストラリアの既婚女性も独立して財産を所有し、相続できるようになりました。

その他の地域における動向

世界の一部の地域では、女性が財産を相続する権利を獲得したのは、より最近のことです。例えばインドでは、1956年の「ヒンドゥー相続法(Hindu Succession Act)」により、女性が男性と対等な財産相続権を持つことが初めて法的に認められました。

「所有する権利」と「相続する権利」は別物だった

注目すべきは、財産を相続する権利と所有する権利は、必ずしも同じものではなかったという点です。歴史上の多くの社会では、女性には財産を所有する権利があっても、それを相続する権利は認められていませんでした。つまり、女性の経済的権利の確立は、長い時間をかけた段階的なプロセスを経て実現してきたのです。