古代の歴史

プロテスタントはアイルランド語を話していたのか?知られざる歴史的事実

結論から言えば、答えは「はい」です。アイルランドのプロテスタント、とりわけアイルランド国教会の信者たちは、歴史を通じてアイルランド語を使用してきました。

アイルランド国教会とアイルランド語

アイルランドで最大のプロテスタント教派であるアイルランド国教会は、宗教改革以来、アイルランド語による礼拝を行ってきました。16世紀後半には早くもアイルランド語の礼拝書や聖書翻訳が登場しており、これはプロテスタント側がアイルランド語を積極的に受け入れていたことを示す重要な証拠です。

アイルランド語への取り組みの歴史

1571年には、ニコラス・ウォルシュ主教らによって、アイルランド語で印刷された最初の書物となる『聖務日課』が出版されました。さらに1602年にはウィリアム・ダニエル(ウイリアム・オ・ドンネイル)によるアイルランド語訳の新約聖書が刊行され、17世紀前半にはベドル主教の手によって旧約聖書の翻訳も進められました。これらの業績は、プロテスタント教会がアイルランド語の保存と普及に貢献してきたことを物語っています。

英語との関係

もちろん、プロテスタント社会では英語の方がより広く話され、使われていたのも事実です。特に都市部やアルスター地方に入植したスコットランド系・イングランド系のプロテスタントの間では、英語が日常言語となっていました。しかし、だからといって彼らがアイルランド語を話さなかったと断言することはできません。多くの信者はバイリンガルであり、地域によってはアイルランド語を母語とするプロテスタントも存在していました。

まとめ

アイルランドのプロテスタントは確かにアイルランド語を話していました。アイルランド国教会は宗教改革以来アイルランド語での礼拝を続け、聖書や祈祷書の翻訳にも力を注ぎました。英語がより広く使われていたという背景はあるものの、「プロテスタントはアイルランド語を話せなかった」という主張は、歴史的に見て正しくないのです。