ビクトリア朝時代(1830年代〜1901年)の少女たちは、当時の社会的規範、階級の違い、そして流行のファッションに大きく影響を受けた服装をしていました。ここでは、その時代の少女たちが身につけていた衣類について、項目ごとに詳しくご紹介します。
1. 下着(肌着)
下着としては、シミーズ(肌着)、ドロワーズ(ブルーマーに似たズボン状の下着)、ペチコート、コルセットなどが用いられていました。
特にコルセットは、ウエストを引き締めて砂時計型のシルエットを作り出すために人気がありました。しかし、身体への負担や健康被害が懸念され、批判の対象となることもあったのです。
2. ドレス
ドレスは少女たちの主な衣類であり、日常使いのシンプルなワンピースから、特別な日のための豪華なガウンまで、多彩なバリエーションがありました。
素材は季節や社会的地位に応じて選ばれ、綿、羊毛、絹、あるいはそれらを組み合わせた生地が使われていました。
昼間のドレスはシンプルで実用的なデザインが中心だったのに対し、イブニングドレスはレースやフリルをあしらい、贅沢な生地をふんだんに使った華やかな仕上がりが特徴でした。
3. エプロン
作業をする際や、ドレスを汚れやシミから守るために、エプロンをドレスの上に着用していました。素材は綿やリネンが主流で、さまざまなスタイルや色のものがありました。
4. コート
寒い季節には、ケープ、ジャケット、マントといったアウターを身につけていました。保温性を高めるため、羊毛や毛皮で作られたものが多く見られました。
5. ボンネットと帽子
屋外では、顔や髪を日光や雨から守るためにボンネットや帽子をかぶるのが習慣でした。ボンネットはビクトリア朝の初期に人気を集め、世紀の終わりに近づくにつれて、次第に帽子が主流になっていきました。
6. 靴
普段は革製または布製の、紐やボタンで留めるタイプの靴を履いていました。悪天候の日や屋外での活動の際には、ブーツを履くことが一般的でした。
7. アクセサリー
髪型はカールしたリングレットや三つ編みにするのが流行で、リボンやリボン結びで飾られることが多くありました。
宝石類は少女にとってそれほど一般的なものではありませんでしたが、繊細なブローチやイヤリングを身につけることもありました。
また、手袋やパラソル(日傘)は、装いを完成させるための人気アクセサリーとして欠かせない存在でした。
社会的階級による違い
少女たちの服装は、社会的階級によって大きな差がありました。裕福な家庭の少女たちは、良質な素材を使った精巧で高価な服を手に入れることができ、オーダーメイドのドレスを着ることも珍しくありませんでした。
一方、貧しい家庭に育った少女たちは、質素で実用性を重視した服装をすることがほとんどでした。
まとめ
ビクトリア朝時代の少女の服装は、時代とともに変化し続け、ファッションの流行、社会規範、そして文化的な影響の移り変わりを映し出していました。当時の服飾を知ることは、その時代の社会や暮らしを理解するうえでも貴重な手がかりとなるでしょう。