1860年から1870年にかけての10年間は、世界各地で歴史の転換点となる重大な出来事が相次いだ、まさに「激動の時代」でした。アメリカでは内戦とその後の再建、ヨーロッパでは国民国家の形成、そして日本では近代化への大転換が起こりました。ここでは、この10年間の主要な出来事を地域ごとに振り返ります。
アメリカ合衆国
南北戦争(1861年〜1865年)
アメリカ合衆国は、奴隷制をめぐる対立を背景に、北部(北軍・連邦側)と南部(南軍・南部連合側)が衝突する悲劇的な内戦に見舞われました。北軍の勝利により、アフリカ系アメリカ人奴隷の解放が実現し、国内における奴隷制度は廃止されました。
リンカーン大統領暗殺事件(1865年)
南北戦争において国家統一の維持に決定的な役割を果たしたエイブラハム・リンカーン大統領は、終戦直後に南部支持者のジョン・ウィルクス・ブースによって暗殺されました。この事件は、戦後アメリカの行方に大きな影を落とすこととなりました。
レコンストラクション(再建時代)(1865年〜1877年)
南北戦争後のアメリカは「レコンストラクション」と呼ばれる再建期へと移行します。荒廃した国土の復興、解放された元奴隷たちの社会への統合、そして公民権や人種平等という難題への取り組みが進められました。
ヨーロッパ
ドイツ統一(1871年)
オットー・フォン・ビスマルク率いるプロイセンは、普墺戦争や普仏戦争といった一連の戦争に勝利し、ドイツ統一を成し遂げました。1871年、ヴィルヘルム1世が新たに成立したドイツ帝国の皇帝として即位し、中央ヨーロッパに強大な国民国家が誕生しました。
フランスの政変と第三共和政の成立(1870年〜1871年)
フランスでは、普仏戦争の混乱の中で政治的不安定が深刻化し、ナポレオン3世の第二帝政が崩壊しました。これを受けて第三共和政が成立し、フランスは共和制への道を歩み出します。
イタリア統一(1861年〜1870年)
イタリアの統一運動(リソルジメント)は、1870年に旧教皇領であったローマがイタリア軍によって占領されたことで完了しました。こうしてヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のもと、イタリア半島の再統一がついに実現したのです。
日本
明治維新(1868年)
日本では、幕府体制に終止符を打ち、権力を天皇を中心とする朝廷へ回帰させる一大変革「明治維新」が起こりました。この時期は、日本が本格的に近代化と西洋化へ向かう出発点となり、その後の国家のあり方を根本から変える転換点となりました。
産業革命の進展
この時代、産業革命は引き続きイギリス、ドイツ、アメリカ合衆国などの経済と社会を大きく変革していきました。技術革新の加速、都市化の進展、そして目覚ましい経済成長は、この工業化時代を象徴する特徴といえます。
1860年代から70年代は、奴隷制の廃止、国民国家の誕生、日本の近代化など、現代世界の枠組みが形作られた重要な decade でした。各国で同時に大きな変革が進んだことから、この10年間は世界史における転換期として特筆されます。