古代の歴史

1909年ペニーにミントマークがないのはフィラデルフィア産?裏面に「VDB」があれば価値はいくらになるのか解説

結論:ミントマークなし+裏面に「VDB」なら希少な「1909 VDBペニー」です

お持ちの1909年ペニー(1セント硬貨)に「S」や「D」のミントマークがない場合、それはフィラデルフィア造幣局で鋳造されたことを示しており、この判断は正しいです。

そして価値を大きく左右するのが裏面の確認です。小麦の穂の飾りの間に小さな「VDB」という文字が刻印されていれば、そのコインは「1909 VDBペニー」と呼ばれる希少なバリエーションであり、VDBのない通常の1909年ペニーよりもはるかに高い評価を受けます。

1909 VDBペニーの基本スペック

  • デザイナー:ヴィクター・デイヴィッド・ブレナー(Victor David Brenner)
  • 発行枚数:約27,995,000枚(フィラデルフィア)
  • 素材:銅95%、錫・亜鉛5%
  • 重量:3.11グラム
  • 直径:19.05ミリメートル
  • 厚さ:約1.5ミリメートル

デザインの特徴

表面:エイブラハム・リンカーン大統領の側面肖像が描かれ、上部に「IN GOD WE TRUST(我らは神を信ず)」、左側に「LIBERTY」、下部に西暦「1909」が配置されています。

裏面:中央に額面の「ONE CENT」、その上に「UNITED STATES OF AMERICA」、下に「E PLURIBUS UNUM」。左右に小麦の穂(ウィート・イヤー)があしらわれ、その間の最下部にデザイナーのイニシャル「VDB」が刻まれています。

状態別の価値目安(1909 VDBの場合)

  • グッド(Good):約10〜15ドル
  • ファイン(Fine):約20〜25ドル
  • ごく美品(Very Fine):約35〜50ドル
  • 準未使用(Extremely Fine):約60〜100ドル
  • 未使用(Uncirculated):150ドル以上。赤色光沢(Red)の高グレード品では数千ドルに達することもあります

※実際の取引価格は市場動向や銅の色合い(Brown/Red-Brown/Red)によって変動します。

参考:VDBがない場合の価値

もし裏面にVDBが確認できない場合は、通常の1909年ペニー(フィラデルフィア産・約7,270万枚発行)に該当し、価値は大きく下がります。グッド状態で約0.5〜1ドル、ファインで約2〜3ドル、極美品でも10ドル前後、未使用品で40ドル前後が目安です。

「VDB」とは何か?その歴史

1909年はリンカーン生誕100周年にあたり、それまで米国の定期発行硬貨に実在の人物を描くことは避けられていましたが、記念として初めてリンカーンの肖像が採用されました。デザインを手掛けた彫刻家ブレナーは、自身のイニシャル「VDB」を裏面に刻むことを求めました。

しかし発行直後、このイニシャルが目立ちすぎるとの批判が世論から寄せられ、造幣局は鋳造のごく早い段階でVDBを削除しました。その結果、VDB入りの1909年ペニーは約2,800万枚しか存在せず、希少性が高くなっています。なお、イニシャル自体は1918年に表面のリンカーンの肩の下へ小さく復活しています。

ちなみに、さらに希少なのはサンフランシスコ造幣局産の「1909-S VDB」で、発行枚数はわずか484,000枚。こちらは状態によって数千ドル以上の価値がつきます。

鑑定と売却のポイント

1909 VDBペニーは人気が高いため、偽物や、通常の1909年にVDBを後から加工した改ざん品も出回っています。高額が期待できる場合は、PCGSやNGCといった第三者鑑定機関によるグレーディングを受けることで、真贋とコンディションが保証され、安心して売却できます。

まとめ

ミントマークのない1909年ペニーはフィラデルフィア産で間違いありません。裏面の小麦の穂の間に「VDB」が確認できれば、発行当初のみ鋳造された希少なバリエーションであり、状態次第で10ドル台から未使用品なら数百ドル、優れたコンディションでは数千ドルの価値が見込めます。まずは拡大鏡などで裏面をよく確認してみてください。