古代の歴史

1950年代から現在までのアメリカにおけるアンフェタミン使用と乱用の変遷

アンフェタミンの使用と乱用は、1950年代以降、アメリカ合衆国において大きく変動を繰り返してきました。本記事では、時代ごとの重要な変化と傾向について詳しく解説します。

1950年代〜1960年代:アンフェタミンの使用拡大

1950年代から1960年代初頭にかけて、アンフェタミンは減量薬、疲労回復、うつ病治療など、さまざまな医療目的で広く処方されていました。このことが、同剤の使用量急増の一因となりました。

しかし一方で、依存性の高さや重篤な副作用を示す証拠が次々と報告されるようになり、アンフェタミンの誤用・乱用に対する社会的懸念が高まり始めました。

1970年代:規制強化による使用減少

1970年に成立した「総合薬物乱用防止・管理法(Comprehensive Drug Abuse Prevention and Control Act)」により、アンフェタミンはスケジュールII指定の管理物質に分類されました。これは乱用の可能性が高いことを意味し、処方には厳格なガイドラインが課されることになりました。

こうした厳しい規制の結果、合法的に処方されたアンフェタミンの乱用は大幅に減少しました。

1980年代:違法アンフェタミンの台頭

規制強化によって合法的なアンフェタミンの使用は減少したものの、1980年代には違法な製造と使用が急増し、特にメタンフェタミンが深刻な問題となりました。

当初カリフォルニア州に集中していたメタンフェタミンの製造は他地域へと拡大し、全米規模の「メタンフェタミン流行(methamphetamine epidemic)」を引き起こすことになりました。

1990年代〜2000年代初頭:意識の向上と取り締まり強化

1990年代から2000年代初頭にかけて、メタンフェタミンがもたらす深刻な健康被害や社会的破壊に対する一般市民の認識が大きく高まりました。

また、メタンフェタミン製造に使われる前駆体化学品に対して厳格な規制が導入されたことで、関連事案の増加ペースは鈍化しました。

近年の動向(2000年代後半〜現在)

広範な乱用を抑制するための進展はあったものの、メタンフェタミンは依然として、特にアメリカの一部地域において懸念される薬物であり続けています。

さらに、処方箋刺激薬の誤用も根絶されておらず、若年成人や大学生の間での乱用が依然として見られます。法執行機関は現在も、違法生産の阻止やアンフェタミンに関わる麻薬密売組織の壊滅に注力しています。

まとめ

1970年代の規制強化により合法的に処方されたアンフェタミンの乱用は減少しましたが、1980年代以降は違法なアンフェタミン、とりわけメタンフェタミンが重大な社会問題へと発展しました。現在もなお、適切な医療用途と乱用・依存症の防止とのバランスを取ることが、喫緊の課題として取り組まれ続けています。