はい、1900年代初頭において、先進国と呼ばれる国々の大多数では、子どもたちは学校に通うことが義務付けられていました。ただし、その具体的な制度や対象年齢は国や地域によって大きく異なっていました。ここでは、20世紀初頭における主要国の義務教育制度の状況を概観します。
アメリカ合衆国
1900年代初頭のアメリカには、義務教育を定めた連邦法は存在せず、各州が独自に就学に関する法律を定めていました。
1918年までに、すべての州が義務教育法を制定し、一定の年齢または学年に達するまでの就学を義務付けるようになりました。就学開始年齢は州によって異なり、一般的には8歳か9歳程度でした。また、義務就学の上限年齢も州ごとに差がありましたが、おおむね14歳から16歳程度とされていました。
イギリス
1880年の初等教育法(Elementary Education Act)により、イングランドとウェールズでは5歳から13歳の子どもに対して教育が義務化されました。
その後、1918年には就学義務年齢が14歳へと引き上げられました。
カナダ
カナダでは教育は州の管轄事項とされており、1900年代初頭には各州がそれぞれ独自の義務教育法を有していました。
1930年代頃までに、すべての州が少なくとも14歳までの就学を義務付ける法律を整備しました。
ドイツ
プロイセンでは1872年の初等教育法により、6歳から14歳までの子どもの教育が義務化されました。実はプロイセンは18世紀後半から世界に先駆けて義務教育の概念を導入していた国として知られています。
この制度はその後、他のドイツ諸邦にも採用され、ドイツ全域へと広がっていきました。
日本
日本では1872年(明治5年)に公布された「学制」により、6歳からの就学が義務化されました。当初の義務教育期間は4年間でしたが、1907年(明治40年)には6年間へと延長され、義務教育の充実が図られました。
まとめ
以上のように、20世紀初頭には主要国のほとんどで義務教育制度が確立されていました。ただし、ここで挙げたのはほんの一例であり、当時の義務教育に関する法令や運用は国・地域ごとに多様でした。さらに、法律上の義務化と実際の就学率との間には乖離があり、特に農村部や貧困層の子どもたちは、家計を支える労働力として家業を手伝うために学校を中退するケースも少なくありませんでした。