ダレイオス3世はペルシャ帝国を統一しなかった
結論から言えば、ダレイオス3世(在位:紀元前336年〜紀元前330年)がペルシャ帝国を統一することはありませんでした。むしろ彼は、アケメネス朝ペルシャ帝国の最後の王として歴史に名を刻んだ人物です。彼の治世は、帝国の栄光ではなく、その終焉の時代でした。
帝国の統一ははるか昔に成し遂げられていた
アケメネス朝ペルシャ帝国の統一は、ダレイオス3世より約200年前にすでに実現していました。
- キュロス2世(キュロス大帝):紀元前6世紀半ばにメディア、リディア、新バビロニアを征服し、帝国の基礎を築きました。
- ダレイオス1世:行政制度を整備し、領土をインドからエジプトまで拡大させて、帝国を最盛期へと導きました。
つまり、ダレイオス3世が即位した時点で、ペルシャ帝国はすでに広大な版図を誇る完成された国家だったのです。
ダレイオス3世とアレクサンドロス大王の対決
ダレイオス3世の時代、帝国は西方から新たな脅威に直面しました。それがマケドニアの若き王、アレクサンドロス大王です。
- 紀元前333年 イッソスの戦い:ダレイオス3世はアレクサンドロスに敗北し、家族を捕虜とされました。
- 紀元前331年 ガウガメラの戦い:圧倒的な兵力差があったにもかかわらず再び大敗し、帝国の命運は決定的となりました。
アケメネス朝の滅亡
ガウガメラの戦い後、アレクサンドロス軍はバビロンやペルセポリスなど帝国の主要都市を次々と占領していきました。逃亡を続けたダレイオス3世は、紀元前330年に部下の将軍ベッソスらによって殺害されました。こうして約220年間続いたアケメネス朝ペルシャ帝国は滅亡し、その広大な領土はアレクサンドロスの手に渡ったのです。
まとめ
ダレイオス3世はペルシャ帝国の統一者ではなく、アケメネス朝最後の王でした。帝国の統一はキュロス2世やダレイオス1世といった先代の王たちによって成し遂げられたものであり、ダレイオス3世自身は、アレクサンドロス大王による征服という形で帝国の終焉を見届けることになったのです。