ローマのパンテオンは、主にコンクリートとレンガで建てられており、さらに大理石や花崗岩(みかげ石)が装飾材として使われています。ドームを含む建物の主要構造は、古代ローマで広く用いられていたコンクリート造りです。
古代ローマコンクリートの卓越した強度
パンテオンに使用されたコンクリートは、火山灰・石灰・砂・水を混ぜ合わせたもので、驚異的な強度と耐久性を実現しました。この優れた配合のおかげで、築後およそ2000年が経過した今でもドームは崩れることなく現存しており、世界最大級の無筋コンクリートドームとして高く評価されています。
外観と内部で異なる素材の使い分け
建物の外観はほとんどがコンクリートとレンガで構成されていますが、一歩内部に入ると、豪華な大理石の柱が訪れる人を出迎えます。特に見どころとなるのは、コリント式の柱頭を備えた16本の花崗岩製一本柱(モノリス)です。巨大な石を一本ずつ削り出して作られたこれらの柱は、古代ローマの高度な建築技術と運搬力を物語っています。
オクルスを飾るエジプト産花崗岩
また、ドーム中央にある円形の開口部「オクルス」は、エジプト産の花崗岩で作られた装飾リングに囲まれています。この開口部から差し込む自然光が時間とともに移り変わり、パンテオンならではの荘厳で神聖な空間をつくり出しています。
まとめ
このようにパンテオンは、丈夫なローマン・コンクリートという骨格に、内外の美しさを引き立てる大理石や花崗岩を組み合わせた建築です。素材の使い分けにこそ、古代ローマ人の優れた工学知識と美的感覚が凝縮されているといえるでしょう。