古代の歴史

大西洋三角貿易(奴隷貿易)を最初に廃止した国はどこ?デンマーク=ノルウェーの歴史的決断

ヨーロッパで初めて大西洋奴隷貿易の廃止に踏み切ったのは、デンマーク=ノルウェー王国です。

1792年の勅令と1803年の発効

デンマーク=ノルウェーは1792年、自国が関与する大西洋奴隷貿易を禁止する勅令を発布しました。この法律には猶予期間が設けられており、1803年1月1日から正式に施行されました。これにより、デンマーク=ノルウェーはヨーロッパ諸国の中で最も早く、アフリカから西インド諸島への人間の売買を違法とした国となりました。

他国との比較

当時のヨーロッパ列強の中では、イギリスが1807年に奴隷貿易法(Slave Trade Act)を成立させ、その後アメリカ合衆国も同年に奴隷貿易を禁止するなど、各国が追随していきました。しかし、デンマーク=ノルウェーの廃止はそれらより数年早く、先駆的な取り組みとして歴史に記録されています。

奴隷制度そのものとの違いに注意

ただし重要な点として、デンマーク=ノルウェーが廃止したのは「奴隷貿易」であり、「奴隷制度」そのものではありませんでした。デンマーク領西インド諸島(現在の米領バージン諸島)におけるプランテーションの奴隷労働はその後も続き、完全な奴隷解放は1848年に実現しました。つまり、貿易の廃止と制度の廃止は別の段階として進められたのです。

まとめ

大西洋奴隷貿易を最初に法的に廃止したヨーロッパの国はデンマーク=ノルウェー王国(1792年制定・1803年発効)です。この決断は、後の国際的な奴隷貿易廃止運動の流れを作る重要な一歩となりました。