ワショー族(Washoe)は、ネバダ州西部からカリフォルニア州東部、タホ湖周辺の地域に暮らしていたアメリカ先住民族です。彼らは「グレートベースン」と呼ばれる高地砂漠地帯に適応した生活を送り、その伝統的な服装も、昼夜の寒暖差が激しく冬は寒冷となる厳しい自然環境に対応した実用的なものでした。
主な素材は鹿の皮から作られる「バックスキン(鹿革)」で、装飾品には天然の貝殻やビーズが用いられました。以下、男女それぞれの典型的な服装をご紹介します。
女性の服装
- バックスキンのドレス:鹿革で仕立てられたワンピース型の衣装
- 丈の長さ:膝からふくらはぎの中央あたりまでのミディアム丈
- 装飾:貝殻やビーズを縫い付けた華やかな飾り
- 防寒具:寒い季節には革製のレギング(脚絆)を着用
男性の服装
- ブリーチクロス(腰布):腰に巻く布状の基本的な衣装
- 膝丈のバックスキン・レギング:脚を保護する鹿革のカバー
- バックスキンのエプロン:膝からふくらはぎの中央ほどの長さの前掛け
- 防寒具:冬季には女性と同様に革製のレギングを使用
環境に合わせたシンプルな衣装文化
グレートベースンの先住民族の服装は、平原部の部族に比べて比較的シンプルなのが特徴です。夏は最小限の衣類で過ごし、冬にはレギングのほかにウサギの毛皮を編んで作った毛布などで寒さをしのぎました。ワショー族の服装は、手に入る素材を最大限に活かしながら、過酷な気候に柔軟に対応した知恵の結晶といえるでしょう。