古代シュメールは、メソポタミアの南部、すなわち現在のイラク南部に位置していた世界最古級の文明です。その領域は、チグリス川とユーフラテス川という二つの大河にはさまれた沖積平野(沖積層地帯)に広がっていました。
チグリス川とユーフラテス川にはさまれた土地
シュメールが栄えたのは、ペルシャ湾に近い下流部の肥沃な平野です。チグリス川とユーフラテス川が運ぶ土砂によって形成されたこの沖積平野は、非常に肥沃な土地であり、農業に理想的な環境でした。豊かな水と土土壌に恵まれたことで、大規模な灌漑農業が可能となり、都市国家の発展を支える基盤となりました。
「文明のゆりかご」と呼ばれる理由
この地域は「肥沃な三日月地帯」の中核にあたり、人類最古の文字である楔形文字や、車輪、法典など数多くの発明が生まれました。ウル、ウルク、エリドゥ、ラガシュといった有名な都市国家がこの一帯に築かれ、紀元前4千年紀頃から高度な都市文明が花開いたのです。
現代の地図で見るシュメール
今日のイラクのバグダッドより南、バスラ方面へ向かう一帯がかつてのシュメールの中心地でした。現在もウルやウルクなどの遺跡が残されており、当時の繁栄を物語っています。