はい、ローマ人は確かにウェールズに入りました。ローマ帝国は西暦1世紀から2世紀にかけてブリテン島の大部分を征服し、ウェールズもその版図に組み込まれました。ローマ人はウェールズ各地に要塞や道路を築き、金などの鉱物資源の採掘も行いました。このローマ支配は約400年間続き、ウェールズの文化と歴史に深い足跡を残すことになりました。
ローマによるブリテン征服とウェールズ進出
西暦43年、皇帝クラウディウスは本格的なブリテン侵攻を開始しました。イングランド南部の平定後、ローマ軍はさらに西へ進み、ウェールズの山地を拠点とするケルト系部族との長い戦いに突入します。シルレス族やオルドウィケス族といった部族は頑強に抵抗しましたが、最終的にはローマ軍によって制圧されました。
ローマ支配期の主な出来事
- 西暦43年:皇帝クラウディウス率いるローマ軍がブリテン島に侵攻。
- 西暦47〜70年代:ウェールズ南東部のケルト系部族シルレス族が、数十年にわたる激しい抵抗の末にローマ軍に服従。
- 西暦75年頃:カーレオン(イスカ・アウグスタ)に第2アウグスタ軍団の大要塞が建設され、ローマ統治下ウェールズの中心的拠点となる。
- 西暦78年:総督アグリコラがオルドウィケス族を撃破し、アングルシー島(モナ)を制圧してウェールズ全土の平定をほぼ完了。
- 西暦120年頃:カーレオンから北ウェールズのセゴンティウム(現カーナーフォン近郊)要塞へ至るローマ街道が整備される。
- 4世紀末〜5世紀初頭:ローマ軍はウェールズの要塞を相次いで放棄し、410年頃にブリテン島から完全に撤退。
ウェールズにもたらされたもの
ローマの支配はウェールズに多くの変化をもたらしました。カーレオンには円形劇場や浴場の遺構が今も残り、当時の都市生活の様子をうかがい知ることができます。また、ドーラウコティではローマ時代の金鉱山が操業され、貴重な資源が帝国へ送られました。整備された街道網は軍事だけでなく交易にも活用され、ラテン語やローマ式の建築技術、そして後にはキリスト教もウェールズへ伝わるきっかけとなりました。
こうして約400年にわたるローマの時代は、ウェールズの歴史における重要な一章となり、その影響は今日のウェルシュ文化の中にも色濃く残っています。