古代の歴史

ヘイスティングスの戦いの「フィルド」とは?アングロサクソン軍の中核を担った戦士たち

1066年のヘイスティングスの戦いでイングランド軍の中核を担った「フィルド(fyrd)」は、11世紀アングロサクソン・イングランドの軍事組織です。ここでは、フィルドとは何者だったのか、そしてヘイスティングスの戦いでどのような役割を果たしたのかを解説します。

フィルドとはどんな存在だったのか?

フィルドは、11世紀のアングロサクソン軍を構成する部隊の一つです。十分な訓練を受けた規律ある戦士たちによって編成され、王および王室一族の護衛を重要な任務としていました。それだけでなく、町や城の守備隊として配置されることもあれば、実際の戦場で戦うこともありました。

二つのタイプのフィルド

フィルドには、王国全体から動員される「大フィルド」と、各地域の貴族や有力者が常時維持する精鋭部隊である「選抜フィルド」の二種類があったとされています。ヘイスティングスの戦いで戦ったのは、主に後者の訓練を積んだ精鋭たちでした。

ヘイスティングスの戦い(1066年)での活躍

1066年10月14日に行われたヘイスティングスの戦いにおいて、フィルドはイングランド軍の中核を形成しました。彼らは国王ハロルド・ゴドウィンソンの指揮の下、王の親衛隊であるハスカール(huscarl)とともに陣を組み、ノルマンディー公ギヨーム(後の征服王ウィリアム)率いるノルマン侵攻軍に勇敢に立ち向かいました。

しかし、終日に及ぶ激戦の末、勝利を収めたのはノルマン軍でした。国王ハロルドは戦死し、フィルドも敗北を喫しました。この戦いの結果、イングランドはアングロサクソン時代からノルマン支配の時代へと大きく転換することになるのです。