新石器時代(紀元前約1万年前以降)は、人類が狩猟採集生活から定住生活と農耕へと移行し始めた重要な転換期でした。しかし、農業や家畜化が発展しても、狩猟は依然として食料確保の重要な手段であり続けました。特に季節の変動や作物の不作に備えるため、野生動物の狩猟は生業経済の中核を担っていたのです。
新石器時代の人々が狩った主な動物
考古学的な発掘調査や骨の分析から、当時の人々がよく狩猟していた動物には以下のようなものがあります。
陸上の大型哺乳類
- シカ(鹿)― 最も一般的な獲物の一つで、肉だけでなく皮や骨も利用された
- イノシシ(野猪)
- オーロックス(原牛)― 現代の牛の祖先にあたる巨大な野生牛
- ヤギ
- ヒツジ
- ヘラジカ(エルク)
- アイベックス(野生の山羊)
- バイソン ― 北米では主要な狩猟対象だった
小動物
- ウサギ
- ノウサギ
水産資源と鳥類
- 魚類 ― 川や湖の淡水魚、海の魚など多様な種類
- 水鳥・カモなどの水辺の鳥
- 貝類 ― 沿岸部では貝塚が数多く見つかっている
- キジやウズラなどの狩猟鳥
狩猟以外の食料源との組み合わせ
新石器時代の人々の食生活は、狩猟だけに頼るものではありませんでした。農耕による穀物栽培、ヒツジやヤギ、牛、豚などの家畜飼育、そして木の実や果実、根菜類の採集を組み合わせたバランスの取れた食事を実現していました。この多様な食料調達戦略こそが、定住社会の安定と人口増加を支えたと考えられています。