結論から言えば、忍者と武士が同じ寺院を共有することはありませんでした。両者は日本社会の中でまったく異なる社会階級に属し、それぞれ異なる役割を担っていたからです。
忍者と武士は根本的に異なる存在
忍者は、隠密行動や諜報活動、破壊工作などの特殊な技術(忍術)を訓練された専門集団でした。主に戦国時代に活躍し、敵陣への潜入や情報収集といった、表立った戦闘とは性質の異なる任務を遂行していました。
一方、武士は日本の武家階級であり、軍事力を背景とした戦闘のエキスパートです。刀や弓を武器として戦場で戦うことを職業とし、主君に仕えることで身分と生活を維持していました。
所属する世界の違い
武士は公的な身分制度の中に組み込まれ、幕府や藩の体制下で正式な地位を持っていました。これに対して忍者は、多くの場合、伊賀や甲賀などの特定地域の地侍や農民出身者が、必要に応じて諜報任務を請け負う形で活動していたと考えられています。
このような背景から、両者が同じ宗教施設や組織を共有することは基本的になかったのです。ただし、寺院自体は当時のあらゆる階層の人々にとって信仰の場であり、忍者が潜入工作のために僧侶に変装したとされる逸話もあるなど、間接的な関わりは存在しました。
まとめ
忍者と武士は、同じ寺院を共有することはありませんでした。忍者は隠密と諜報のプロフェッショナル、武士は戦闘を司る武家階級と、それぞれ別の社会階級・役割を持つ、まったく異なる存在だったのです。