イーグル中隊(Eagle Squadron)とは、第二次世界大戦中にイギリス空軍(RAF)に編成された、アメリカ人志願パイロットからなる戦闘機部隊です。1940年9月に最初の部隊となる第71飛行隊が創設され、その後第121・第133飛行隊が加わり、計3個中隊が活動しました。
結成の背景
当時のアメリカはまだ第二次世界大戦に参戦しておらず、公式には中立国でした。しかし、ナチス・ドイツの脅威を強く感じた一部のアメリカ人青年たちは、自らの意志で海を渡り、RAFへの入隊を志願しました。隊員の中には、すでにイギリスやカナダに在住していた者もいれば、アメリカ国内で募集された者もいました。
部隊の特徴
イーグル中隊は正式にはRAFの一部であり、隊員はRAFの軍服を着用し、ハリケーンやスピットファイアといったRAFの戦闘機を操縦していました。一方で、部隊は独自の伝統とアイデンティティを保ち続けました。志願兵で構成されていたため、規律や規則の運用は正規のRAF部隊よりも柔軟だったといわれ、給与も一般のRAFパイロットより高く設定されていました。
主な戦歴
イーグル中隊は当初イングランドに駐留し、占領下の西ヨーロッパ上空での作戦に従事しました。1941年以降はフランス上空への攻撃任務に繰り返し出撃し、1942年8月のディエップ上陸作戦などにも参加して、その名を知られるようになりました。
米陸軍航空軍への移管
1941年12月にアメリカが参戦すると、イーグル中隊の存在意義は変化していきました。そして1942年9月、3個中隊はアメリカ陸軍航空軍(USAAF)第8航空軍の第4戦闘航空群として再編され、イーグル中隊としての歴史に幕を下ろしました。
歴史的意義
イーグル中隊のパイロットたちは、母国が参戦する前からナチス・ドイツと戦い、高い技量と勇気によって連合国の勝利に大きく貢献しました。彼らの存在は、アメリカとイギリスの絆を象徴する存在として、今日でもRAF史上最も有名な部隊の一つに数えられています。