イングランド王ヘンリー7世の長男アーサー王子が王位に就けなかった理由は、父王より先に亡くなってしまったからです。才能や資質の問題ではなく、運命によるものだったのです。
テューダー朝の希望の星として生まれる
アーサー・テューダーは1486年9月20日、ヘンリー7世とエリザベス・オブ・ヨークの長男として誕生しました。ウェールズ公に叙せられ、新興のテューダー朝を担う王位継承者として大切に育てられました。
1501年には、スペイン王女キャサリン・オブ・アラゴンとの結婚式を挙げました。これはイングランドとスペインの同盟を固める、非常に重要な政略結婚でした。
15歳での突然の死
しかし幸運は長く続きませんでした。1502年4月2日、アーサーはわずか15歳でこの世を去ります。死因は結核だったと考えられていますが、当時流行していた「発汗病」だったという説もあります。
弟ヘンリーへの継承と歴史の転換点
アーサーの死により、王位継承権は弟のヘンリーへと移りました。1509年にヘンリー7世が崩御すると、弟はヘンリー8世として即位します。
ここで注目すべきは、ヘンリー8世が兄の未亡人となったキャサリン・オブ・アラゴンと1509年に結婚したことです。この結婚は後に離婚問題へと発展し、イングランドの宗教改革につながるなど、イギリス史全体に大きな影響を及ぼすことになりました。
まとめ
アーサー王子が王になれなかったのは、父王ヘンリー7世に先立たれたためです。彼の早すぎる死がなければ、ヘンリー8世の時代も、イングランドの歴史はまったく違うものになっていたかもしれません。