進化。約6604万3000年前、現在のメキシコに巨大な小惑星(隕石)が衝突した。この衝撃は、その後5万年にわたってインドにおける火山活動を加速させた。米インド合同の最新研究は、「両方の現象が組み合わさったことこそが」恐竜の滅亡の鐘を鳴らしたのだと結論づけている。つまり、隕石か火山かのどちらか一方ではなく、両者の複合災害だったというのだ。

これは、1995年に米国サンディア国立研究所(ニューメキシコ州アルバカーキ)が提示したシナリオを裏付ける結果でもある。
精度20倍の新年代測定法が明かす出来事の順序
「新しいアルゴン・アルゴン法による年代測定により、出来事の順序を5年前の20倍以上の精度で解明することができました」と語るのは、米ドレクセル大学(フィラデルフィア)の地球物理学者ロイク・ヴァンダークライゼン氏だ。
隕石の衝突は、太陽光を遮る巨大な塵の雲を巻き上げるとともに、途方もない規模の地震波を引き起こした。「マグニチュード11の地震に相当します」と断言するのは、カリフォルニア大学バークレー校の地質学者ポール・レネ氏である。「この揺れが、地下深くにある火山のマグマ溜まり(供給源)を乱したのです」
硫黄エアロゾルが引き起こした「殺人的な冬」
実は、溶岩流の噴出そのものは衝突の40万年前からゆっくりと始まっていた。ところが隕石衝突の後、その活動量は2倍以上へと急増したのである。活発化した火山は大量の硫黄エアロゾルを大気中に噴き上げ、地球を長く致命的な「火山の冬」へと突入させた。
小惑星の衝撃と火山活動の再燃——この二つの災厄が重なり合ったことで、恐竜たちにはもはや生き残るチャンスは残されていなかったのである。